привет!プリビエット! marronsky(マロンスキー)です。
サンクトペテルブルクを代表するマリインスキーバレエ団の中に、日本人のダンサーも所属しています。
永久メイさん。13歳でモナコのバレエ学校に留学し、2017年、17歳でマリインスキーバレエ団に入団。今ではファースト・ソリスト(準主役級)まで上り詰めています。(今回のウクライナの件でしばらく日本に退避していたようですが、先日ロシアに戻ったという記事をどこかで読みました。)
2021年の話になりますが、彼女の主演作品「ラ・シルフィード(La Sylphide)」を見に行きました。ロシア語でも「シルフィーダ(Сильфида)」です。
さくっとストーリー
主な登場人物
・空気の妖精シルフィード(空気の妖精って何だろう…)
・農村に住むジェームズ
・ジェームズの婚約者エフィ
・魔女のマッジ
第1幕
舞台はスコットランド。
ジェームズとエフィの結婚式前夜。ジェームズの前にシルフィードが現れる。翼を持ち、魅惑的な彼女にジェームズは魅了されるが、彼女に触れようとするとシルフィードは消え去ってしまった。
友人たちがお祝いに集まり、パーティーが始まる。そこへ魔女のマッジが現れ、「エフィは、ジェームズではなく、その友人グエンと結婚することになる」と予測する。ジェームズは怒り、マッジを追い払う。パーティーは再開するのだが、再びシルフィードが姿を現し、ジェームズは森の中へ彼女を追いかけていってしまう。
(引用:マリインスキー劇HPより)
第2幕
ジェームズはシルフィードや他の妖精たちと森の中で楽しく踊っていたが、またも突然シルフィードは姿を消してしまった。そこへ魔女のマッジが現れ、ジェームズに魔法のスカーフを渡す。「このスカーフを妖精の肩にかけると、彼女は二度と飛べなくなり、地球上で永遠に一緒にいられる」と。
スカーフを掴み取ってシルフィードを探しに行くジェームズ。シルフィードを見つけて彼女の肩にスカーフをかけると…
彼女の翼は地面に落ち、もがき苦しみ、そして息絶えてしまった。スカーフには魔法ではなく呪いがかけられていたのだ。
妖精たちが動かなくなったシルフィードを運び去って行き、その場に取り残されたジェームズ。遠くでエフィとグエンの結婚式を祝う鐘が鳴っているのだった。
休憩1回を挟む、1時間40分の公演です。普段より少し短め。
座席と値段
Dress circle/ Left side Box 13 /Place 5
RUB4,200
(引用:マリインスキー劇HPより)
Dress circle(ドレスサークル)は2階席のことで、ロシア語ではБельэтаж(ベリエタージュ)と言います。
久しぶりのマリインスキー劇場ですが、前回は右側で見たので、今回は左サイドから。
(↓前回のマリインスキー劇場)
1階を見下ろすとこんなかんじです。
Box13は舞台のある前方に寄り過ぎず、ちょうどいい場所です。
感想
暗い。ジゼルに続き、またも主人公が死んで終わるタイプです。
「白鳥の湖」「ジゼル」そして「シルフィード」は、バレエ三大ブランと呼ばれているそうです。ブラン=白という意味で、白い衣装を着て踊るバレエのこと。
(引用:マリインスキー劇HPより)
ふわふわのチュチュで踊る姿、翼を付けて妖精らしく軽やかに飛び跳ねる姿、確かに可愛らしくて魅力的です。
(引用:マリインスキー劇HPより)
舞台がスコットランドなので、前半は民族衣装を着たダンスも楽しむことができます。
(引用:マリインスキー劇HPより)
ですが、
ストーリーがとてつもなく暗い。結婚前夜に現れて略奪する時点でいかがなものかと思うのですが、結果、魔女に騙されて主人公は死に絶える。シルフィードとマッジに踊らされたジェームズは1人取り残されておしまい。(そして、元婚約者は遠くで別の人と幸せの鐘を鳴らす…。)
これだけ聞くと、救いようのないストーリーのように聞こえますね。きっとこんな単純ではなくて、もっと深い意味があるのだろうけど、どうしても感情移入と言うか、舞台に入りこめませんでした。
1幕でふわふわ舞う妖精を、彼女はただ純粋なのか?それとも小悪魔なのか?どう捉えればいいの?とか考えているうちに、ストーリーが進んでいってしまい…(純粋にジェームズを気に入ったから誘ったというなら、それはそれで友達にはなりたくないタイプ。)…気が付けば主人公は死んでしまった。
いや、これはロマンティックな悲恋の物語ととるのが正解なのか?ロマンティックバレエの代表作とも言われている「ラ・シルフィード(La Sylphide)」ですが…詳しいことはわからないので、個人的にはう~ん。。。という感想でした。
バレエの本場で活躍する永久メイさんを見れたのは良かったです!