привет!プリビエット! marronsky(マロンスキー)です。
午後の観光は、まずは日本に繋がりのある、こんな場所から。
ニコライ礼拝堂(Часовня Николая Японского)
第二次世界大戦後のシベリア抑留者を追悼する礼拝堂です。
とても小さな礼拝堂ですが、創設された経緯が日本語で書かれた説明書きがありました。戦後のシベリア抑留者は60万人以上と言われていますが、イルクーツク州では80カ所以上の日本人埋葬地が発見されており、その中で最も大きいものがリストビャンカ村にあるそうです。日露戦争でのロシア人戦死者が長崎で丁重に葬られていることに感謝の意を込めて、ロシア企業がこの礼拝堂を整備しました。
絵をよく見ると、聖ニコライの左側には日本のお寺のようなものが描かれています。
すぐ裏には日本人墓地があり、日本語(カタカナ)で故人の名前が刻まれていました。
ちなみに、聖ニコライとはこのニコライさんのことです。
バイカル湖博物館(Байкальский музей)
バイカル湖の生態系に関する博物館です。
展示物にはロシア語だけでなく英語での説明も並記されているので、とても興味深く観ることができました。
そこまで大きくはありませんが、コンパクトに纏まっていて非常に内容の濃い博物館だなという印象。
バイカル湖から流れるアンガラ川やダムの立体模型(バイカル湖の深さがよくわかります。)
世界の大きな湖・深い湖の比較
バイカル湖について
The Deepest lake in the world : 1,637m
Width:27~80km
Length:636km
Water Surface Area:31,500k㎡
Water Volume:23,000km3=20% of World's Fresh Water
Age:Over 25million years
Over 3500species of Plants and Animals
2600= Endemic
なんてことが書いてあります。
バイカルアザラシ
バイカルアザラシは、世界で唯一淡水に棲むアザラシで、バイカル湖にのみ生息しています。本来なら海に生息するアザラシが、どうしてバイカル湖に棲み着くようになったのかは詳しくはわかっていません。大昔に海と繋がっていた証なのかな。
野生のバイカルアザラシを見ることができたらラッキーですが、そんな幸運は限りなくゼロ。バイカル博物館ではそんなバイカルアザラシを見ることができるのです。思っていたより小さくて丸々太った風船みたい。バイカルアザラシはアザラシの仲間の中で最も小さいらしいです。
バイカルの寒い地で、しかも凍った湖の下で暮らすバイカルアザラシの皮下脂肪は10cm以上。戦時中は食料として狩られていましたが、今は美味しくないので食べることはないそうです。
生まれたばかりの時は真っ白い毛皮で覆われ、母親が作った氷の穴の中で暮らします。母親の体温は60度近くあり、その体温で温めるのだとか。体が白いのは雪と氷の世界で身を守るためですが、バイカルアザラシの特徴である大きな黒い目は鳥たちの餌食に。冬はカモメはいませんが、カラスが狙っているそうです。
バイカルアザラシはバイカル湖の生態系の頂点とされ、天敵はいません。ですが、時速30~40kmで泳ぐオームリに対し、バイカルアザラシは時速10~20km程度で泳ぐので追いつけないのだとか。なんとものんびりした頂点。エビなどを食べています。
ちなみに、1,600m以上の深さのあるバイカル湖ですが、生物がいるのは300m近辺まで。400m以下となると生物が全くいないので綺麗さが保たれているのだそうです。
こうして2日目の観光は終了です。明日はイルクーツクへ戻ります。