привет!プリビエット! marronsky(マロンスキー)です。
1841年にフランスで初演され、ロマンティック・バレエの代表作とも言われる「ジゼル(Giselle)」。ロシア語でも「Жизель(ジゼル)」です。
(引用:マリインスキー劇場HPより)
マリインスキー劇場で見てきました。
さくっとストーリー
主な登場人物
・村娘ジゼル
・ジゼルの恋人、村の青年ロイス(=アルブレヒト伯爵)
・ジゼルに恋する村の青年ハンス
第1幕
ジゼルとロイスは恋人同士。でも、実はロイスはアルブレヒト伯爵であることを隠してジゼルと付き合っていた。ある日、ジゼルに恋をする村の青年ハンスはその事実を知ってしまう。
貴族アルブレヒトの婚約者バチルダが狩りの途中で村に立ち寄った際、バチルダの前でハンスはそれを暴露をする。慌てたロイス(=アルブレヒト伯爵)はバチルダの手にキスをすると、それを見たジゼルはショックで発狂して死んでしまう。
第2幕
結婚前に亡くなった若い乙女の精霊”ウィリー”たちが集まる森の墓場。ウィリーたちは通りかかった若い男性を息絶えるまで踊り狂わせていた。
ジゼルはウィリーの仲間になる。ジゼルの墓に許しを請いにきたハンスはウィリーたちに誘い込まれ、踊り狂って息絶える。
同じくジゼルの墓を訪れたアルブレヒト伯爵。ウィリーの女王ミルタは彼の命も奪おうとするが、裏切られたと知りながらも、まだロイス(アルブレヒト伯爵)を愛していているジゼルは何とか彼を守る。
そして、夜明けを告げる鐘とともにウィリーたちは森へ消え、ジゼルはアルブレヒト伯爵に別れを告げて墓の中へ消えていく。アルブレヒトは朝日の中に一人虚しく佇んで、おしまい。
休憩1回を挟む、2時間10分の公演です。
座席と値段
Dress circle / Right side Box 8 / Place 5
RUB4,200
ドレスサークル(2階席)はちょうどよい角度から見下ろすことができ、高さ的に一番見やすい席です。
(引用:マリインスキー劇場HPより)
一番値段が高い座席は、1階席前方と2階席正面(Box11~12)ですが、2階席は舞台前方に行くほど、値段は安くなっていきます。
舞台前方に行くほど斜めの角度から見ることになるので、もしかしたら見切れる場所が出てくるかもしれませんが、Box8は問題なく見ることができました。
マリインスキー劇場は、ミハイロフスキー劇場に比べて大きいので、奥行きがあります。(1階席・・・マリインスキー劇場:18列、ミハイロフスキー劇場:14列)
marronskyは目があまりよくないので、マリインスキー劇場の方が舞台がより遠くに感じます。そのため、少し前よりの方が好きです。
感想
いつもバレエの鑑賞前にストーリーの予習をして行きます。事前にストーリーを読んだ時、「アルブレヒト伯爵の裏切りのショックで死んじゃう」ってどんな悲劇のヒロイン話だ?ってちょっと思ってました。しかも、第二幕のウィリーって、要は亡霊…。
バレエ作品としてかなり有名なジゼルですが、ストーリーだけを読んだらかなり暗そうな話です。何がそんなに魅力的なのか…?
(引用:マリインスキー劇場HPより)
明るい農村の第一幕で、明るく元気に踊るジゼルは恋にときめく乙女。この衣装がより愛らしさを強調しています。村の娘たちと踊るシーンも、楽しく賑やか。
(引用:マリインスキー劇場HPより)
一転して、第二幕は暗い森の墓場の、冷たい雰囲気。
恋人に対する愛情、裏切り、憎しみ、悲しみ、許し…などなど、人間を渦巻くいろんな感情が全体を通して溢れ出てきている作品だなぁと思いました。だって、ロイスの秘密を暴露したハンスだって、ジゼルを好きすぎるが故の嫉妬だろうし、結果ジゼルの死に繋がったなんて誰よりも後悔しているはずだし、そこからの死ぬまで踊り狂うシーンは情熱すら感じました。
この空気感を踊りだけで表すってすごいなーというのが、初心者の率直な感想です。
冷酷さ極まりなく見えるウィリーたちも、実は前世に後悔とか悲しさがたくさんあるんじゃないだろうかって、少し可哀想な子たちに見えてくるのもまた不思議。
ただ、私は全体的に嫌いではなかったですが、他の人にこの作品をおすすめするかと言うと…個人的には△です。バレエが大好きな人、いろいろな作品を見てみたい人にはいいと思うんですけど、なんとなくバレエを見てみたい、1回ぐらい何か見たいな、という人には…??だと思いました。
この作品の特徴の一つである、長めの丈で裾がふんわり広がるチュチュで踊る群舞はとても美しいです。もしバレエをやっていたら、あの衣装で踊ってみたい!って間違いなく憧れたと思います。でも…話は暗いし、よって舞台も暗めだし。もう一度見に行ったら、違う印象(感想)になるかもしれませんが、初心者にはちょっと難しい作品でした。