привет!プリビエット! marronsky(マロンスキー)です。
ネバ川沿いを歩くと、エルミタージュ美術館の斜め対岸に、エメラルドグリーンの外壁が目を引く綺麗な建物があります。
サンクトペテルブルクを建設したピョートル大帝が1714年に創設した、ロシアで最も古い博物館です。
Кунсткамера(クンストカメラ)
住所:Университетская наб., 3, Санкт-Петербург, 199034
営業時間:火曜~日曜 11時~19時
休館日:月曜
入場料:RUB300
第3木曜日は無料(※5~8月は除く)
正式名称は「ピョートル大帝記念人類学・民族博物館」。
ピョートル大帝が自ら世界中から収集した100万点以上のコレクションを見ることができます。
地球の歩き方にも載っている観光地です。
入口を入ると、まずは巨大な謎の生物がお出迎え。
ベトナムの「God of hunting(狩猟の神)」だそうです。
1階は世界中の民族資料や、各国の文化を紹介する資料が展示されています。
Эскимосы(エスキモー)や
インディアンに
самураи(侍)。
だいぶフォーメーション組んでます。
見せる気があるのか、ないのか。
ガラスに対して横向きに展示されたお雛様と兜。ひな祭りと子どもの日についての説明が書いてありました。
なぜか日本のエリアは展示物が多めです。でも、日本人が見ると「?」と思うものも多いので、みんな自国のものにはそう思っているのかもしれません。
韓国も。
ロシアで民族資料って言ったら、ヨーロッパからモンゴルぐらいかと思いましたが、東南アジアや南半球まで本当に世界中のものを集めています。
ふむふむ。
この辺りはまぁ、普通の民俗資料館。
さて、この後がクンストカメラを最も有名にしている展示です。
クンストカメラの美しい外観からは想像もつきませんが、ピョートル大帝は人体に非常に興味を持っていたということで、人体模型やホルマリン漬けの奇形児が展示されているのです。
元々クンストカメラは「自然と人間による珍奇かつ稀覯なもの」を収集・所蔵することが目的だったと。
結合双生児(のホルマリン漬け)
尻尾の生えた胎児(のホルマリン漬け)
角の生えた幼児の頭(のホルマリン漬け)
双頭の犬(狐?)・・・・
どうしても写真を撮る気にはならなかったので、部屋の写真1枚で終了です。
そういうのは展示の一部かと思ったら、大部分がそういう系の展示です。
学問的に研究熱心だったのか、ただの興味本位なのかはわかりませんが、ここまで集めたのは…とりあえずすごい。っていう量です。
古くから置かれて時代が経ちすぎていることもありますが、たくさんありすぎて、これは本物なのか?人形じゃないの?とさえ思えてきます。
そして、ロシア人たちは顔を近づけて、ものすごく熱心に見学しています。(marronskyの場合は説明を読んでもわからない、ということもありますが…。)
ピョートル大帝は手術や遺体の解剖にも積極的に立ち会い、クンストカメラには自称歯科医のピョートル大帝が抜いた歯のコレクションも展示されてます。(そんなのがコレクションになるのか?!)
ヨーロッパで出会った2mを超す高身長の人が珍しすぎて、ロシアに連れ帰ってきて召使いにしたという話もあります。彼も死後は骸骨標本としてクンストカメラで保管されています。
開設当初は「人々に教養と娯楽を与えるために」入場無料にしていたようですが…う~ん、果たしてこれは娯楽になるのか?
確かに当時は人体のことなんかは未知の世界だっただろうし、珍奇なことも多かったでしょう。
だいぶぶっ飛んだ趣味のようにも見えますが、結果としてピョートル大帝の好奇心(趣味?)は、人々の間で定着していた悪魔神話(奇形児は悪魔のなんとかかんとか…みたいな)を払拭する助けにもなったと言うし、ピョートル大帝はロシア初の国立病院の設立者でもあるので、ロシアにおける人体への理解に貢献はしたのかもしれません。
人体に興味がある方はもちろん、話のネタとして一度行ってみるのはありですが…苦手な人にはお勧めしません!
<おまけ>
コロナ用の案内板。
なぜか和風でした。
上から
・1.5m離れてね
・手を洗ってね
・握手とハグは避けてね(←だからお辞儀!)