привет!プリビエット! marronsky(マロンスキー)です。
サンクトペテルブルク中心部から北西に約32kmの場所にコトリン島という島があります。このコトリン島にある都市、クロンシュタット(Кронштадт)は、海軍の街として知られています。
クロンシュタットの歴史
元々この島はスウェーデン領でした。ピョートル大帝はフィンランド湾に浮かぶコトリン島をサンクトペテルブルク防衛の拠点にしようと、ペトロパブロフスク要塞と同時期にここにも要塞の建設を始めました。そして、この街を「王冠の町」を意味するクロンシュタットと名付けました。
以降、クロンシュタットは、バルチック艦隊の主要な海軍基地となっています。今も現役の軍港ですが、1997年より一般市民も訪れることができるようになっています。
クロンシュタットの船着き場を降りてすぐの場所に、こんな看板?があります。これはクロンシュタット市の紋章で、左側の王冠を被った灯台は、ピョートル大帝=サンクトペテルブルクを守る重要な役割であることの象徴、右側の窯は、ピョートル大帝がこの島に上陸した時、逃げるスウェーデン人が残していった巨釜の伝説を表しているとか。
ロシア海軍の日(7月の最終日曜日)にはクロンシュタットでは大々的なパレードや式典などが行われています。
クロンシュタットへの行き方
バスで行くこともできますが、非常に便が悪いので、船(夏場のみ)かタクシーがおすすめ。または、サンクトペテルブルクの街中で募集しているエクスカーションで行く方法もありますが…ツアーは全てロシア語です。
船はネヴァ川のクンストカメラの近くから出ています。エルミタージュ美術館の周りにたくさんの客引き?がいますので、「クロンシュタットに行きたい」と言えば乗り場を教えてくれます。
片道約1時間。エルミタージュ美術館の脇を通り、
途中、サンクトペテルブルクのサッカーチーム「ゼニト」の本拠地スタジアムを横目に進んで行くと、
たくさんの軍艦が見えてきます。なんか軍港っぽい雰囲気。
海の大聖堂(Морской собор)
クロンシュタットのメインの見どころは、海の大聖堂です。ヤーコルナヤ(=錨)広場(Якорная площадь)に堂々と立つ海の大聖堂は、1913年に建設されました。(海の近くなだけあって、カモメ?がいっぱい。)
白い壁と金色のドームが美しい、海軍のために造られたロシア正教会です。とても大きいので、全景を撮るならだいぶ離れないと。
ドームに金色で描かれた模様は、錨とロープをモチーフにしているそうですが…遠くからだとよく見えないし、近づいても見えませんでした。
収容人数3,000人と、内部もとても大きな教会です。天井も高く、訪れた日はかなりお天気の日だったので、太陽光がさんさんと降り注いでいました。
床のタイルも凝ったデザイン。大理石でできています。
詳しいことはわかりませんが、”ビザンチン様式”らしい。ソ連時代は、全ての装飾や十字架、大理石などが取り外され、文化的施設として使用されたそうです。
ヤーコルナヤ広場(Якорная площадь)に戻ると、広場の端にはマカロフ提督の像があります。彼は、ロシア帝国時代の海軍兵で太平洋艦隊の司令官でしたが、日露戦争で戦死しました。この記念碑はニコライ二世の前で除幕されたそうです。
その他にも戦死者を弔う永遠の灯も灯っています。
ペトロフスキー公園(Петровский парк)
クロンシュタットには様々なモニュメントがありますが、この公園にはピョートル大帝の像があります。(ペトロパブロフスク要塞のピョートル大帝とだいぶ雰囲気が異なるんだけど、どっちが本物なのでしょう。)
暖かい夏の休日だったので公園には、散歩をする人、ミュージシャン、アイスの屋台などたくさんの人で賑わっていました。
その先の海岸沿いまで行くと、その向こうに停泊する軍艦を見ることができます。
たくさんの人が軍艦をバックに写真撮影。
船で行くと最初に往復の便の時間を指定しなくてはいけないので、滞在時間は4~5時間と見込んだのですが、最後は駆け足で船着き場へ戻ることになってしまいました。お昼をゆっくり食べて、ゆっくり歩き回って、アイス休憩をとって…とじっくり回るならもう少し長い時間でも良かったな、という印象です。
また、コトリン島の周りは小さな要塞(堡塁)で囲まれています。現在は廃墟となっていたり、修復中のところがほとんどですが、(ロシア版の軍艦島のようなもの?!)中には上陸ができる堡塁もあります。これらを巡るボートツアーというのもありますので、ここから見ると、また違ったクロンシュタットが見えてくるかもしれません。