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サンクトペテルブルクには、ピョートル大帝時代から続く名所が数多くあります。そのうちの1つ、「ペトロパブロフスク要塞(Петропа́вловская кре́пость)」。ちょっと舌を噛みそうな名前ですが、ロシア語で「ペトロとパウロの要塞」を意味し、サンクトペテルブルクの歴史上重要な場所です。もちろん、世界遺産「サンクトペテルブルク歴史地区と関連建造物群」の中の1つです。
ペトロパブロフスク要塞(Петропа́вловская кре́пость)
ネヴァ川沿いを歩くと、ちょうどエルミタージュ美術館の対岸あたりにひと際目立つ金色の塔が見えます。
1703年5月27日、強国スウェーデンに対抗するため、ピョートル大帝は沼地だったこの地に要塞の建設を始めました。この日こそが、サンクトペテルブルクの歴史の始まりです。(この日は”サンクトペテルブルクの誕生日”として、街中はポスターなどが溢れていました。)つまり、ペトロパブロフスク要塞は、サンクトペテルブルクで最初に建設された建物なのです。
この要塞はうさぎ島と呼ばれる小さな島に建っています。
<夜のボートの上から撮影したのでブレブレですが、島の北側にはうさぎの像もあります。>
島へ渡る橋は2ヶ所。島と言ってもとても小さな島なので、どちらから入ってもあまり変わりません。
要塞内に入るのは無料です。
要塞として建設されたものの、実際には政治犯の収容所として使用されました。最初に収容されたのは、ピョートル大帝の息子、アレクセイ。実の息子を収容してしまうとか、ロシア皇帝内はつくづく親族内での争いが激しいなと感じてしまいます。後には、ドストエフスキーなども収容されています。
さて、要塞への入場は無料ですが、要塞内には、聖堂や多くの博物館、当時の監獄等があり、それぞれに入場料を支払って見学する仕組みです。それぞれの入場料はRUB200~550ですが、2日間有効な共通の入場券RUB750を購入するとお得です。
ペトロパブロフスク聖堂
入場料:RUB550
ペトロパブロフスク要塞に来たらまずはずせないのが、ペトロパブロフスク聖堂。
20年かけて建設され、1733年に完成しました。尖塔の高さは122m。尖塔の先には十字架を持つ天使が立っているのだそうですが・・・小さくて見えませんでした。
聖堂内部は大理石の柱やシャンデリアなどで煌びやかに飾られています。緑がかった天井はちょっと珍しい。
ペトロパブロフスク聖堂には、ピョートル大帝以降の歴代皇帝が埋葬されています。お墓なので写真は撮りませんでしたが、祭壇の周りには宝石やお花で飾られた棺がいくつも安置されています。聖堂内部には墓石の配置図も置いてあるので、どれがピョートル大帝の棺か、どれがエカテリーナ二世の棺かなどすぐにわかるようになっています。
エカテリンブルクの地に流され、処刑された最後の皇帝ニコライ二世とその家族も、1998年に無事にこの教会に埋葬されました。
その他にも、ペトロパブロフスク要塞内には魅力ある場所がありますので、次回に続きます。