だばいちぇロシア

サンクトペテルブルクに駐在する夫に帯同して、初の海外生活。楽しいことも辛いことも、言葉の通じない国での何でも体験記。

サンクトペテルブルクの今。

 

 

 

привет!プリビエット! marronsky(マロンスキー)です。

 

 

 

この数週間で、世の中が大変なことになってしまいました。たくさんの方から、大丈夫?との連絡をいただき、心強い限りです。

 

 

ブログ内で書こうか書かないか、考えているうちに、状況は刻一刻と変化し、毎朝起きる度に、今日は何があった?!と情報収集に追われています。

 

 

 

朝起きたら、侵攻が始まっていた。

朝起きたら、SWIFT排除になっていた。

朝起きたら、飛行機が飛ばなくなっていた。

 

 

明日の朝起きたら、次は何が待ち受けているのか。

 

 

そんな気持ちで日々過ごしていますが、日常生活はと言うと、今のところは通常通りに暮らせています。

 

 

ATMに長蛇の列というニュースも流れていましたが、時間帯や場所によるのか、現時点でルーブルを現金で出金することに関しては滞りなくできています。但し、ドルやユーロなどの外貨はできなかったという話は頻繁に耳にします。

 

 

3月2日、Appleがロシアへの出荷を停止すると発表しました。今後Appleペイが使えなくなるかもしれません。(既に使えないというニュースも見ましたが、marronskyの生活の中では現時点では使えています。)

 

 

アップルストアは元々ロシアにはありませんが、「iPort」という名前で、Apple製品を販売するお店があります。ルーブルが大暴落し、さらに外貨規制も入った今、ロシア人も、手持ちのルーブルを、価値の保てる「物」に変えようと奔走しています。

 

 

出荷停止のニュースを見る直前、たまたま覗いたiPortでは、iPhone12が前日より27,000ルーブル値上がりしていました。

 

 

某ヨーロッパのブランド店舗では、明日から全品20%値上げするよ、と店員さんがこっそり教えてくれました。(ブランド物の20%ってだいぶ値上げ幅が大きいです。)

 

 

ロレックスの店舗では、物が全てなくなり、開店休業状態でした。入荷はもちろん未定と。ショーケースに時計が一切ないロレックス店舗。

 

 

 

こういうことか。

 

 

 

と、鳥肌が立った瞬間でした。

 

 

 

街中を歩くと、レストランや小売店は何事もなかったかのように営業しています。生活用品や食料品の値上げは、少しずつ現れてはいるものの、影響はまだそこまで大きくはありません。でも今後どうなるのかは先行きが全く見えません。

 

 

 

 

今までサンクトペテルブルクで暮らしてきて、出会ったロシア人はとてもいい人ばかりでした。政治的な突っ込んだ話まではしたことはありませんが、日本人だ。と言うと、すごい!日本には一度行ってみたいの!と喜んでくれることが多かったです。欧米で聞くようなアジア人差別を受けたことは一度もありません。

 

 

 

ブログを書き続けてきたのも、ロシアのことはよく知らないだけで、実はサンクトペテルブルクってこんなに素敵な街なんだよ。ロシアってこんな美味しいものもあるんだよ。ロシアって怖くないよ。という発信がしたいという気持ちが根底にありました。

 

 

 

だけど、、、

 

 

 

今回の件で、ロシアという国に対してのイメージがだいぶ悪化した人が多いのが事実ではないでしょうか。決して許されないことをしたので当然なのかもしれませんが、きっと今後ロシアに行きたい、と思う人も激減するのだろうなと思うと、悲しい。というのが今の正直な気持ちです。

 

 

 

レジでものすごく愛想の悪いおばちゃんも、

 

ロシア語がわからないと言っているのに、やたらと物を売りつけたがる店員さんも、

 

スーパーで品出し中、それ既に傷んでるじゃん。という野菜を平気で並べるお兄さんも、

 

駅で切符を買ってからお水を買おうとキオスクに立ち寄ったら、電車が出ちゃうから急ぎなさい!って走って言いに来てくれた駅員さんも、

 

小銭が足りないって言ったら、いいよ!いいよ!っておまけしてくれたアイス屋台のおばちゃんも、

 

また来てくれたの?!あなたのこと覚えてるわよ!って笑顔で迎えてくれたバーのお姉さんも、

 

 

 

みんな同じロシア人なのにな。

 

 

 

自分の周りのロシアと、ニュースで見るロシアとのギャップがありすぎて、何が本当のロシアなのかわかりません。

 

 

 

ですが、好きだ嫌いだ、悲しいだ、ギャップだ、なんてそんな小さなことよりも何よりも、とにかく今まさにこの瞬間も命の危険にさらされている大勢の人たちのために、早く通常の生活が戻ることをひたすら願う毎日です。

 

 

 

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